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成熟葉を独特の製法で 発酵させた 味わい深い健康茶
バタバタ茶の点て方

 黒茶を木綿の布袋に適量入れ、イロリに掛けられた茶釜に 入れて沸かす。適度の色と味の出たお茶を各自シャーク(柄 杓)で汲み、五郎八茶わんに1/3〜1/4程入れる。
 このあと塩を少々つまんで入れるか、手製の塩さじですく って入れるか、時には茶せんの先に直接塩をつけて二本合わ せの落せんでアワが立つまで左右に動かす。数十回も振ると アワが立ち飲めるようになる。
 塩を入れないでそのまま飲茶することもある。
 塩も入れず茶せんでアワだちせずに飲むのを蛭谷では「さ んちゃ」という。おそらく散茶の事であろう。これによくに たものに、煮出した煮汁を茶桶にくみ、泡立てて、それを茶 わんに分けて飲むのが桶茶である。
 バタバタ茶は愛知県三河山中その他で飲まれている「しば 茶」の飲茶や「桶茶」の種類に入るのであろうが、使用する 茶が番茶であるか黒茶であるかの差がある。
 バタバタ茶でも蛭谷と吉原地区では黒茶を使用、その他の 村では大抵「弘法茶」とよばれる河原や山野に自生する豆科 の植物を秋に刈りとり乾燥したものを使用している。泡立ち のよいのは黒茶のようである。
 茶を点てるとき五郎八茶わんは畳の上でせずに丙股の上に 手拭を置き、茶せんを右手に、左手で五郎八茶わんをおさえ て茶せんを左右に動かしてアワを立てる。点てられたお茶は 左手片方で茶わんを持って飲む。何杯でも好きなだけ、好き な時に自分自身でお茶を点てて飲む。番茶ともらがった一種 独特な香りと塩味の効いたお茶である。
 このようなお茶でも、あそこの水がうまいといっては、一 升瓶を下げて谷間の清水を探して汲んで来たり、どこやらの 爺さんが作った茶せんはよくアワが立つとかの評判が立つ。
 或いは誰それのたてたお茶がうまいといっては、命日や法 事などによんで僧侶に出す茶を点ててもらう。
 この人を「茶たてババ」といったりしている。そこには又、 正式な茶道とはことなったもう一つのワビ茶の世界がある。
          カミノワタリ
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